「何をなさるのっ!?」
金切り声をあげて股を押さえたラテン系美女の肩を、背後の男が無理やりに押し下げる。他の二人も左右からまとわりついて協力した。
ガニ股のまましゃがまされ、マリアはようやく彼らの意図を悟った。顔面騎乗──下から覗きあげている兵士の顔に、裸のヒップを押しつけさせようとしている。
(そんな……い、いやあァ!)
冷たい戦慄が背筋を走った。
大使夫人として、いや一人の女性として、そんなあさましすぎる真似をすることはできない。
「いやあァ!」
マリアは身をよじりたてて泣き悶え、懸命にいきんで尻を落とすまいとした。だがか弱い女の身が数人がかりの男の力に敵うはずもない。
「いやっ!そんなのいやっ!やめてええっ!」
「グヘヘエーッ」
仰向けに寝そべっている兵士が、鼻の下を伸ばしていやらしく笑った。
褐色の大きなヒップが近づいてくる。割りひろがりながら迫ってくる尻割れの奥に、女の丘が秘裂を挟んで左右に盛り上がり、その上に亜麻色の繊毛が悩ましくもつれていた。さんざん愛撫されたせいだろう。かすかに口を開いた秘部は透明な蜜で濡れ光っていた。
出典:~敗戦国の人妻 (フランス書院文庫) ~
著者: 御堂 乱
「全員、裸で壁際に並んで、尻をこっちに向けろ」夫の目の前で、餓えた獣たちの餌食になる令夫人。愛する娘をかばうため、兵士に強姦される人妻。収容所内で淫らな性的拷問にかけられる美母娘。縛られ、穢され、弄ばれ……無残に横たわる裸身。敗戦国を舞台に御堂乱が描く壮大なハードロマン!