すぐ横で達也が洗面器にグリセリン原液をたっぷり流しこみ、長大な注射型浣腸器に吸いあげはじめた。キーとガラスが不気味に鳴って、たちまち薬液が浣腸器に充満していく。
それを見ると、初美はいっそう肛門がうずいて、頭のなかがしびれる。
「お、おねがい、達也くん……はやく、お薬を……初美のお尻の穴に入れて……」
初美は我れを忘れて口走っていた。
「こりゃはやく入れてやらないと、ますます初美さんの身体が変になりそうだよ。もう我慢できないというところかな」
達也はずっしりと重い浣腸器をかまえると、ガラスのノズルで剥きだされている初美の肛門をズブズブと縫った。
「あ、ああッ……いやあッ……」
耐え切れないように初美は泣き声をあげた。
直人がびっくりして初美の顔を覗きこんだ。
「ママ、ママッ、どうしたのッ」
「ああ、直人……大丈夫よ、ママは……お薬を入れてもらうだけだから、心配しないで」
初美は我れを忘れて泣きたくなるのを必死にこらえて言った。
「直人だって病院で注射される時は泣くんじゃないのか。ママだって同じさ。お尻の穴にこんな大きい注射されるんだからね」
せせら笑うように言って、達也はゆっくりと長大なシリンダーを押しはじめた。
ガラスがキーとまるで初美の悲鳴のように鳴った。
著者: 結城彩雨
(あの子に見られたりしたら、私たち、破滅よ……)背後から息子の悪友に貫かれ、恍惚に喘ぐ初美は、誰にも見せたことのない淫らな牝の顔を浮かべていた。体育館、通学電車、寝室…時と場所を選ばない狼たち。最後の矜持を振り絞る美母の想いを打ち砕くように、物陰から覗き見ている我が子の手には浣腸器が!
