「嘘……嘘でしょ、やだ、あたし……ああぁ……」
ついふとももを擦りあわせ、股間を締めつけるようなはしたない真似をしてしまう。思いがけず、強烈な快感電流が爆ぜた。ノーブラだった。Tシャツの布に乳首が擦れ、「あっ」とうろたえた声をあげる。勃起してしまったのだ。しかも狂おしいほど硬く。
我慢できなかった。仰向けになり、伸ばした両手でTシャツの上から乳房を鷲掴みにする。二つの乳首が疼き、同時にクリトリスがジュンと痺れた。
「だめ、何してるの、夏海……こんなことしちゃ……あっ、あぁ……」
理性と欲望が、妖しい火照りを増し始めた女体のなかで醜い争いを始めた。
Tシャツの布越しに乳首を擦ると、脳天まで突き抜ける耽美な気持ちよさが湧いた。
育ち盛りで日増しに女らしさを増す身体は、成長とともに感度も高まるのか。一度火が点くと、自分でも持てあますほど性欲が強くなる。
Tシャツをたくし上げ、乳房を露わにした。姉ほどではなかったが、日に日にその大きさに近づいていく気のする、バストサイズ九十センチの乳房。
片手で直接鷲掴みにし、ねちっこい手つきで揉み上げた。
「あっ……あぁ……」
もう一方の手は裾の乱れたミニスカートをさらにたくし上げ、ショーツの縁からもっとも恥ずかしい部分に潜りこんでしまう。ザラザラした陰毛の茂みを通過し、その下で淫らに疼くクリトリスを指先で弾いた。
「ひうっ……」
ひときわ激しい電撃が弾け、股ぐらから四肢の隅々へ、脳天へと駆け抜ける。
妄想のなかで、貴史は荒々しく夏海を組み敷いた。
「あん、だめ、貴史……あなたにはお姉ちゃんが……」
強引に身体を要求される。乱暴に乳房を揉みしだかれた。貴史は片房の頂にむしゃぶりつき、下品な音を立てて乳首を吸う。
「ひゃう……ああん、いや……やめて……ううっ、あんたなんか……あはぁ……」
抵抗すればするほど、貴史の力は凶暴さを増した。必死に暴れる両足を押さえ込まれ、ショーツごとミニスカートをずり下ろされてしまう。
「だめ……やめて……あんたなんか好きじゃない……好きじゃ……」
(いけない。こんな妄想絶対よくない……でも……あぁ、でも……)
今まで一度も感じたことのなかったほどの劣情を覚えた。
(なんで、こんなに身体が……熱く……)
発情した女体が燃え上がり、より強烈な快感を求めてしまう。
夏海はショーツとミニスカートをずり下ろし、下半身を丸出しにした。両膝を立て、足を開いてお産をする妊婦みたいな格好になる。
改めてクリトリスに指を当てた。肉豆は莢のなかに完全に実を潜めている。
出典:~魅惑の桃尻温泉郷 女子大生と恋の四角関係 (リアルドリーム文庫) ~
著者: 庵乃音人
「夏休みって何か予定ある?」密かに恋い慕う大学の先輩・祈里の誘いで訪れた山村。そこで青年は祈里の友人・志摩子の縁談を断るために偽りの婿候補として“お試し婚”をすることになる。祈里への恋心を抱えながらも縮まる志摩子との距離。さらに志摩子の妹も巻き込み、交錯する恋の行方は!?