「ああッ、いや……あああッ、あああッ」
後ろから突き上げられながら、志津子は熱いあえぎを噴きこぼした。もう何も見えず、何も聞こえなかった。ただ竜二の逞しい抽送と、灼けるような快美だけを感じていた。人質と立てこもり犯の肉交を撮ろうと、テレビ局の取材ヘリが下降してくるのにも気づかなかった。
「い、いい……いいッ」
鉄柵に額を押しつけ、志津子は群衆の期待を裏切らぬ声をあげた。
くるめく意識の中に、フラッシュの閃光がチカチカと瞬いていた。
「あぁううっ、こんな……こんな……あぁううっ」
惜しげもなくヨガリ泣きを迸らせながら、いつの間にか自分から腰を使っていた。
「もっと……ああ、もっと……はぁううっ、はぁうううっ」
この世のものとも思えぬ熱い愉悦に、腰骨が溶けただれるかと思った。
「いいぜ、奥さん。その調子だ。ほら、こうやるともっと感じるぜ」
竜二は志津子の片肢を抱えて鉄柵に上げさせ、人妻を貫いている部分を群衆の目にモロにさらした。
「ヒエエエェェェーーッ!!」
結合がさらに深くなり、志津子は身も世も無い歓喜の声を張りあげた。
群衆も大きくどよめいた。犯人の剛直を埋め込まれた人妻の媚肉を見せつけられ、そこかしこで「ウッ」と呻いて前を押さえる者がいる。こらえきれずパンツの中に射精してしまったのだ。むろんテレビの前で漏らした者も数万人はいるはずだ。日本中の男性がこれほど大勢で同時射精したのは、有史以来最初のことと言えよう。
群衆のどよめきを受け、竜二の腰ピストンがペースを上げた。
熱くただれた粘膜がえぐられては捲り返されるさまが、遠目にも見てとれる。
ヌチャッ、ヌチャッ──。
激しすぎる抜き差しに、生々しい肉擦れの音まで聞こえてきそうだ。
「すごい!ああッ、すごいわッ!あわわわ、あわわわわわッ」
官能の火にくるまれて、志津子の身悶えは狂乱の域に達した。肉の痙攣が伝わって、しがみつく鉄柵がカタカタと音を立てはじめた。のけぞった美貌が苦悶に近い表情をさらしているのは、いよいよ絶頂が近いのだ。
「あわわわわッ、イク……イッちゃう……ヒイイイッ」
志津子の媚肉が収縮し、食いちぎらんばかりに竜二を締めつけた。公衆に見られているせいか、ひときわ強烈で甘美な収縮だ。さすがの竜二もこらえきれない。
「いいぜ、奥さん。熟れた人妻の昇天する顔を、日本中の男たちに見せてやれ」
竜二は渾身の力でラストスパートをかけた。
「ヒイッ!イク!イクイクッ!ヒッ、ヒッ、ヒイイーッ!」
怒濤のバック姦に、志津子の乳房が汗を飛ばして揺れはずんだ。
著者: 御堂乱
「どこまで許せば満足してくれるの? もう出てって」男の肉茎をしごかされながら悲壮な目で訴える志津子。二人組に占拠された高島家のリビングで続く凌辱の狂宴。妻の痴態を力なく見守る夫、婚約前の躰を穢される家政婦。ついには身を挺して守ろうとした愛娘の操までが……極限状態下に置かれた男女がさらけだす愛と性の真実!