初美はイチジク浣腸を持つ手がブルブルとふるえた。かみしめた歯もガチガチ鳴る。
「ああ……」
達也に命令されたとはいえ自ら浣腸するなど、恥ずかしさとおそろしさに初美は気が遠くなる。しかも達也にじっと見られている錯覚に陥る。
「じ、自分からこんなことをするなんて……みじめだわ……」
うわごとのようにつぶやくと、初美はイチジク浣腸のキャップをはずし、細いノズルを自ら肛門にあてがう。
ゆっくりと挿入しても、思わずああッと声が出てしまう。
「どんな格好で浣腸してるんだい、初美さん。ちゃんと説明してよ、実況中継だね」
「立ったままです……ああ、初美、恥ずかしくてみじめで……これから、お薬を入れます」
「フフフ、よしよし、お尻の穴でしっかりイチジク浣腸を咥えているところがはっきりと写るようにね」
「あ、ああッ……入ってくるッ……」
初美は自らイチジク浣腸の容器を押しつぶして、薬液を注入した。
チュルチュルと入ってくるのが、初美にはたまらなかった。まるで達也に射精されているようで、身体の芯が熱く灼ける。それでなくてもさっきからドロドロにとろけている肉が、いっそうたぎって灼き尽くされそうだ。
初美は写真を撮って、達也に送った。
「うれしそうだね、初美さん。そんなに浣腸が気持ちいいのかい」
「ああ……気持ちよくなんか……ああ、恥ずかしいわ……」
著者: 結城彩雨
(あの子に見られたりしたら、私たち、破滅よ……)背後から息子の悪友に貫かれ、恍惚に喘ぐ初美は、誰にも見せたことのない淫らな牝の顔を浮かべていた。体育館、通学電車、寝室…時と場所を選ばない狼たち。最後の矜持を振り絞る美母の想いを打ち砕くように、物陰から覗き見ている我が子の手には浣腸器が!