「おねだりしなよ、みんなに」
いやいやと声もなく弱々しく頭を振った初美だったが、かみしめていた唇をゆるめてワナワナとふるわせると、後ろの中学生らを振りかえった。
「お、おねがい……いじってるだけじゃ、いや……し、して……みんなで初美に……浣腸して……」
初美は負けた。屈辱の言葉を口走った。あられもない屈服の言葉を口にしながら、初美は媚肉も肛門もクイクイと中学生らの指をくい締めた。
事前に達也との段取りで決められていたようで、中学生らは初美が浣腸を求めても驚かない。うれしそうにニヤニヤ笑って、浣腸の準備をはじめた。
達也がバッグから取りだして手渡した注射型の浣腸器に、持参の薬用瓶のグリセリン原液を吸引していく。三百CCでいっぱいになった。
「ああ……」
浣腸器に気づいて、初美はブルルッとふるえた。嫌悪感からではない。これから浣腸されると思うだけで、初美は肛門がむず痒くうずいて、身体の芯がとろけた。
(ああ……バスのなかで、中学生たちによってたかって浣腸される……ああ、初美、浣腸されるのね)
そう思うだけで、肛門から背筋へとゾクゾクして、初美はくらっとなった。
「は、はやく……初美に……浣腸して……」
「みんな初めてなんだと言っただろう。どういうふうに浣腸するかを初美さんがみんなに教えてやらなくちゃ」
「ああ……」
初美はまたワナワナと唇をふるわせると、後ろの中学生らを振りかえった。
著者: 結城彩雨
(あの子に見られたりしたら、私たち、破滅よ……)背後から息子の悪友に貫かれ、恍惚に喘ぐ初美は、誰にも見せたことのない淫らな牝の顔を浮かべていた。体育館、通学電車、寝室…時と場所を選ばない狼たち。最後の矜持を振り絞る美母の想いを打ち砕くように、物陰から覗き見ている我が子の手には浣腸器が!